唾液には、次のような効果があります。
唾液は、口の中の健康向上だけでなく、全身の健康向上に役立っています。
しかし、分泌量が不足している人も少なくありません。「ドライマウス(口腔乾燥症)」は、唾液の分泌が減少してしまうことにより、口の中が乾きやすくなることです。
口の中が乾燥することは、口の中の健康、そして全身の健康に悪影響を及ぼしてしまうのです。
口の中のpHが低い(酸性に傾いている)状態は、虫歯になりやすい状態と言えます。口の中が酸性になると、歯からカルシウムが溶け出す「脱灰」が起こりやすくなってしまうのです。
食事をすると、口の中が酸性に傾きやすくなりますが、唾液が分泌されることで中性に戻ります。唾液には、虫歯になりやすい酸性から、中性へとpHをコントロールする働きがあるのです。
歯の表面のエナメル質から、カルシウムなどミネラルが溶け出した(脱灰が起こった)状態は、初期虫歯の段階と言えます。
このままの状態が続くと、歯はさらに溶け、虫歯となってしまいます。
しかし、虫歯は初期の段階ならば自然治癒が可能であり、唾液の中のカルシウムなどのミネラルによって、溶けた歯の表面が修復されます。
このエナメル質が修復される作用を「再石灰化」と言い、この作用が弱まると、脱灰が進んで虫歯が進行してしまいます。
唾液には、再石灰化を促進して、虫歯を防ぐ効果があるのです。
唾液には、細菌の繁殖を防ぐ働きや口腔内粘膜を保護する働きもあり、歯周病の発症・進行を抑制する効果があります。
唾液の分泌を促進することは可能です。唾液をたくさん出す方法には、次のものがあります。
咀嚼による唾液分泌促進効果については、【咀嚼の8つの効果】癌/虫歯/ボケを予防!ダイエットにも有効でご紹介しています。
唾液腺には、耳下腺・顎下腺・舌下腺がありますが、ここでは顎下腺のマッサージをご紹介します。
顎の骨の下のやわらかい部分から、顎の下に向かって、4~5カ所指のはらを使って押します。 食事の前に行うと良いでしょう。
ドライマウスとは、唾液の分泌量が減少して、口の中が乾燥しやすくなることを言います。
先に紹介した通り、唾液には虫歯を防ぐ効果がありますから、唾液の出にくいドライマウスの人は、虫歯リスクが高い状態だと言えます。
また、虫歯だけでなく、歯周病やさまざまな全身症状のリスクが高まると言えるでしょう。
ドライマウスであることを、自覚していない人も多いため、口の中が乾く・口の乾きから長く会話が続かない・口の中のネバつきなどの症状がある場合は、ドライマウスを疑った方が良いかもしれません。
唾液を増やすように、心がけることが大切でしょう。また、医療機関に相談するのも良いでしょう。
唾液分泌の減少を招き、ドライマウスを引き起こす原因には次のようなものがあります。
口の中が乾燥していると、細菌が繁殖しやすく、口臭の原因になります。気になる口の臭いの原因が、ドライマウスだったということも…。
口臭を指摘された事があるという人は、口の中の乾燥を気にしてみた方が良いかもしれません。
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