虫歯の原因となるプラークは、歯ブラシで物理的に除去する必要があります。そのため、虫歯予防には正しいブラッシングが欠かせないのです。
正しい歯の磨き方を身に付けなければならないのは、子供だけではありません。もう何十年も歯を磨いている大人でさえも、磨き方にクセが出てしまうなど、正しく磨けていない人が多いのです。
子供だけでなく大人も、改めて歯の磨き方を見直してみましょう。
歯は1本1本磨くのが基本です。歯ブラシを歯の表面に当て、左右に1~2㎜動かして磨きます。
「こちょこちょ」と振動させるように歯ブラシを動かすのがコツ。大きなストロークは厳禁です。
歯ブラシは「ペングリップ(鉛筆持ち)」で握りましょう。動かしやすいので、細かい作業がラクにできます。
力が入りすぎないので、歯茎を傷めにくいというメリットもあります。
歯を磨くときは、歯の表面と歯周ポケットの両方を磨くことが必要です。歯の表面を磨くときは、歯ブラシを歯の正面から直角に当てて磨きます。ブラシの先全部がしっかり当たるようにしましょう。
この形のまま、適度な力で20回以上左右に移動させてください。
前歯の裏側を磨くには、ちょっとしたコツがいります。歯ブラシを縦に持ち、ブラシの「かかと(溝の部分)」を使って磨きましょう。
このほか、最も難しいと言われる奥歯の喉奥面を磨くなら、歯ブラシを斜めに持ちましょう。それでも難しい場合は、ワンタフトブラシを使ってみてください。
歯並びが悪い場所は磨きにくいです。歯ブラシを横にしたままでは磨き残しが出るので、縦に持って磨きます。歯と歯の間にもしっかりブラシを入れましょう。
どうしても磨きにくいなら、ワンタフトブラシが便利。ワンタフトブラシは、歯科専売のものが中心なので、お買い求めは歯科医院などの医療機関へ。
ワンタフトブラシとは?
ワンタフトブラシは、歯並びの悪いところや、歯と歯茎の境目などの部位で、主に仕上げに使用します。
歯ブラシで磨いた後に、磨き残ししやすい部位に使用すると良いでしょう。
ワンタフトブラシなど、補助用具は当院受付で販売しておりますので、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。
歯を磨くタイミングで最も大切なのは、就寝前です。眠っている間は、唾液の分泌が減少するため、最も細菌が繁殖しやすいためです。
就寝前の歯磨きで、口の中の細菌を減らしておくことが大切なので、就寝前の歯磨きは、特に念入りに行うことが大切でしょう。
また、食後の口の中は酸性に傾きます。そのため、食後すぐに歯磨きをすることは、虫歯予防だけでなく、歯周病予防にも大変有効です。
「ランチ磨き」とは、その名の通り、ランチの後の歯磨きのことです。現代は生活習慣が変化して、遅い時間に夕食をとっている人も少なくありません。
午後8~10時に夕食をとっている人は、朝食から夕食後までの12時間以上、歯磨きせずにいることになります。
歯磨きしない時間が長時間にならないよう、ランチの後にも歯磨きすることが大切でしょう。
歯ブラシの種類は多く、ヘッドの形や大きさ、ブラシの毛の質・硬さなどに違いがあります。自分に合った歯ブラシを選ぶことが大切です。
歯磨き粉の効果は、つける歯磨き粉も量に比例しません。反対に、爽快感が強くなるなど、実際にしっかり磨けていなくても、磨けているつもりになってしまうというデメリットもあります。
歯磨きの効果に甘んじることなく、しっかりブラッシングを行うことが大切でしょう。
歯を1本1本ていねいに磨いていれば、歯磨きには10分程度かかるでしょう。時間をかけて、ていねいに磨くことが望ましいです。
忙しい朝などは、どうしても歯磨きに時間をかけられないかもしれませんが、特に大切な就寝前だけでも、時間をかけて丁寧に磨くことを心がけてください。
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