厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、子供の虫歯が減少しているようですが、大人の虫歯はそうではありません。
過去に治療した虫歯が、大人になってまた虫歯になっている人も多いです。そして、年齢とともに歯周病リスクも高くなります。大人は、口の中に、大きなリスクを抱えていると言えるでしょう。
年齢(歳) | 5~9 | 10~14 | 15~19 | 20~24 | 25~34 | 35~44 |
虫歯罹患率(%) | 10.0% | 34.7% | 63.7% | 89.9% | 96.2% | 98.8% |
年齢が高くなると、虫歯よりも歯周病に注意が必要だと認識している人も少なくありませんが、歯周病予防ももちろんですが、虫歯予防も大切なのです。
カリエスとは、虫歯のことを言います。二次カリエスとは、治療した歯が再び虫歯になることを言います。治療後の詰め物や被せ物のすき間から発生します。
詰め物や被せ物と歯の間は、虫歯の原因となるプラーク(歯垢)が付着しやすい部分でもあります。
二次カリエスの原因は、被せ物や詰め物と歯の間にできる隙間です。この隙間はプラークが付着しやすく、細菌が入り込むと、虫歯を発生させてしまいます。
精度の高い被せ物・詰め物の製作、そして精度の高い接着(接着剤)が隙間を作らないためには必要と言えます。
また、被せ物や詰め物の素材の違いも、大きく発生リスクに影響します。保険が適用となる金属やレジンは、接着力や耐久性に劣るというデメリットがあり、他の素材よりも二次カリエスのリスクが高いと言えます。
しかし、どんなに精度の高い治療を行っていても、適切なメンテナンスが行われていなければ、二次カリエスを招く可能性はあります。通常の虫歯と同様、メンテナンスの不足も大きな原因の一つです。
歯と被せ物・詰め物のすき間ですから、なかなか確認することができません。また、ブラッシングでプラークを除去することも困難です。
二次カリエスを予防するには、定期的に健診を受けることや、セルフメンテナンスを十分に行って、口の中を清潔に保つことが必要でしょう。
口の中を虫歯になりにくい環境にすることや、早期発見につなげることが大切なのです。
二次カリエスを防ぐ歯磨きのポイント
二次カリエスを防ぐために、次の箇所を注意してブラッシングしましょう。
「治療医が済んだから終わり」というのではなく、普段から定期的に健診を受けることが大切です。
痛くならなければ歯科に行かない人も少なくないですが、痛くなりたくないならば、歯を大切にしたいならば、痛くなる前に検診を受けるようにしてください。
二次カリエスは、一度虫歯になって削っている歯です。そこに虫歯が発生するのですから、すぐに深い部分まで進行してしまいます。
はじめに虫歯になった段階での進行度にもよりますが、進行した虫歯を治療し、再度虫歯が発生した場合には、重症化しやすいです。
神経を取っている歯は特に、症状が出ないため発症に気付きにくく、進行させやすいです。抜歯につながりやすいとも言えるでしょう。
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